広告・パンフレットによく出てくる
マンション・不動産用語
▼ あ
・アイランド型キッチン
・RC造
・アスファルト防水
・上がり框(かまち)
・足元温風機 アトリウム
・アフターサービス規準
・アルコーブ
・アンボンド工法 インスペクション・インスペクター
・インフラストラクチャ―/
・インターロッキング/
・浮床工法(うきゆかこうほう)/
・内法面積/ L値(えるち)/
・LL値(軽量衝撃音)/
・LH値(重量衝撃音)/
・ALCパネル/
・SRC造/
・MB(メーターボックス)/
・FRP/
・東京都LCP住宅/
・屋内消火栓設備/
▼ か
階高/
買い替え特約/
開放廊下式マンション/
カウンターキッチン/
矩計図(かなばかりず)/
壁芯面積/
壁式構造/
瑕疵担保責任保険 (瑕疵保険)/
瑕疵(かし)担保責任/
框(かまち)/
鴨居/
建築物環境性能表示/
乾式壁工法/
完了検査・検査済証/
管理費/
管理会社/
管理組合/
管理規約/
管理委託契約/
岩綿吸音板/
共同視聴アンテナ/
共用部分/
基準地価格/
既存不適格物件/
区分所有法/
クッションフロア( CFシート )
グラスウール/
クラック/
クーリングオフ/
グルニエ/
軽量コンクリート押え /
下駄ばきマンション /
現状有姿/
原状回復費用/
建蔽率(けんぺいりつ)/
建築確認・確認番号/
権利証・登記済証 コーポラティブハウス/
公正証書/
公示価格/
交通/
公図/
固定資産評価額/
コンサバトリー/
▼ さ
三和土(たたき)/
サービスルーム/
再開発・都市再開発/
GL 工法・GL ボンド
所在・所在地
竣工/
修繕積立金/
敷地計画 敷地の権利形態/
漆喰(しっくい)/
CFシート/
遮音性能と衝撃音性能/
シャギーカーペット/
借地権/
ジャロジ―/
シューズインクローク/
住宅の品質確保の促進に関する法律/
住宅履歴情報/
じゅらく壁 専有・共用・専用/
重要事項説明書/
直床工法(じかゆかこうほう)/
住宅性能表示・性能評価 住宅性能保証/
住宅ローン控除/
新耐震基準/
スケルトン・インフィル(S&I)/
スパン/
スマートハウス/
スマートシティ・スマートコミュニティ スラブ/
スロップシンク/
制震(制振)構造/
洗濯パン/
総合設計制度/
▼ た
耐震ラッチ/
対面式キッチン/
ダウンライト/
ダクト/
宅配ボックス/
ダストシュート/
三和土(たたき)/
タワーマンション・超高層マンション/
団体信用生命保険/
地区・地域/
地目/
中高層マンション/
長期修繕計画/
つなぎ融資/
低層マンション/
定期借地権/
ディンクス(DINKS)/
D値(遮音等級)/
手付金/
手付金の保全/
鉄筋コンクリート造(RC)/
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)/
DEN/
登記簿/
登記料 登録免許税/
独立型キッチン/
徒歩所要時間
取引態様/
▼ な
中廊下式マンション/
長押(なげし)/
二重床工法/
24号給湯機/
日影規制 ニッチ/
ヌック/
燃料電池/
▼ は
パーゴラ/
パース/
媒介契約/
パイプシャフト・パイプスペース/
パイルカーペット/
パティオ/
巾木/
パワービルダー/
パントリー/
PC工法/
PBR/
PER/
PS/
表示登記・標題登記/
ピロティ/
品確法/
吹き付けタイル/
複層ガラス/
復代理/
普通借地権/
ファサード プラスターボード /
フリールーム/
プレイロット/
フローリング/
ペアガラス/
変動金利/
ペントハウス/
ホアイエ(Foyer) ボイドスラブ工法/
ボウウィンドウ/
防水パン/
防水モルタル金コテ押え/
ホルムアルデヒド
▼ ま
間口/
廻り縁/
MB(メーターボックス)/
メゾネット/
免震構造/
申込証拠金/
▼ や
役物(やくもの)/
ユーティリイティ/
ユニットバス/
ユニバーサルデザイン/
用途地域/
容積率/
要望書/
▼ ら
ラーメン構造/
ライトコート/
ライフステージ/
ランドプラン/
リシン吹き付け/
リセールバリュー/
リノベーション/
リバース・モーゲージ/
琉球畳/
リロケーション/
ルーフテラス/
ループカーペット/
レインズ/
連結送水管/
路線価格/
ローン控除/
Low-E ガラス/
陸屋根(ろくやね)/
ロフト
●所在・所在地 登記簿上の表示(地番)と住居表示(当該市町村の自治体が定めたもの)の2通りの表示方法が あるが、竣工後のマンションの所在地は住居表示(住居表示の指定がない場合は 「住居表示未実施地区」として表現)を採用している。
●交通 最寄駅からの徒歩所有時間は、地図上の距離を毎分80mで算出し、1分未満の端数は 切り上げて表示。
●徒歩所要時間 不動産の表示に関する公正競争規約(平成12年7月7日公正取引委員会告示 第14号)では、 広告表示の基準が細かく定められており、「〇〇駅から徒歩〇分」という広告の表示は、 80メートルを1分として計算することになっている。端数は切り上げる。従って、駅に隣接する マンションであっても0分という表示は認められない。信号待ちの時間、上り坂・下り坂などは 考慮しなくてよい。 80メートル1分の表示は成人の平均歩速から採用されたものと言われる。 尚、保育園や小学校は徒歩所要時間は記載せず、距離のみ〇〇メートルと表示するのが 最近の通例となっている。
●登記簿 不動産の取引に際し、取引の目的物件(土地・建物)の現況や権利関係を記載した 公式の台帳。
●公図 登記所には、土地の区画(筆界)を明確にするための資料として地図が備え付けられることに なっている。
公図は、地図が備え付けられるまでの間、「地図に準ずる図面」として地図に代わって 備え付けられている図面で、土地の大まかな位置や形状を表すものである。公図の多くは、 明治時代の地租改正に伴い作成されたもので、現況とは大きく隔たりがあるケースが多い。
明治時代の技術では正確な測量が難しかったからと考えられる。 公図と現況図を重ねたときの乖離を「ずれ」という。
現在、地籍調査という事業が実施され、 ずれた公図を正確な地図へ置き換える作業進められている。
●地目 登記簿に記載される表示のひとつで、土地の主たる用途によって区別した種別のこと。 「宅地」「田」「畑」「山林」「原野」「雑種地」などに分けられる。「宅地」以外の土地でマンションを 建てた場合は「宅地」に地目変更が行われる。
●分筆(ぶんぴつ)・合筆(がっぴつ) 一般に土地登記簿において、一個の土地を指す単位を「筆」といい、登記所では一筆ごとに登記が 行われ、地番がつけられる。分筆とは、一筆の土地を分割して登記すること。合筆は、反対に数筆の 土地を一筆にまとめて登記すること。
●インフラ(インフラストラクチャー) インフラは Infrastructure の略で、都市基盤、社会基盤、社会資本などと訳されている。 道路、鉄道、病院、学校、通信回線、電気・ガス・水道などの総称である。
●地域・地区 都市計画法によって土地の利用目的別に指定されたもので、「用途地域」「特別工業地区」 「文教地区」「防火地域」「準防火地域」「風致地区」などがある。
●用途地域 都市計画法によって建築地に定められた地域の分類で、以下の12種類ある。
用途地域による制限 (建ぺい率、容積率、高さ制限など) があり、それぞれ建築基準法に 規定されている
①第一種低層住居専用地域 低層住宅のための地域。小規模な店や事務所を兼ねた住宅、小中学校などが建てられる。
②第二種低層住居専用地域 主に低層住宅のための地域。小中学校などのほか、150㎡までの一定のお店などが建てられる。
③第一種中高層住居専用地域 中高層住宅のための地域。病院、大学、500㎡までの一定のお店などが建てられる。
④第二種中高層住居専用地域 主に中高層住宅のための地域。病院、大学などのほか、1,500㎡までの一定の店や事務所など 必要な利便施設が建てられる。
⑤第一種住居地域 住居の環境を守るための地域。3,000㎡までの店舗、事務所、ホテルなどは建てられる。
⑥第二種住居地域 主に住居の環境を守るための地域だが、店舗、事務所、ホテル、パチンコ屋、カラオケボックス などは建てられる。
⑦準住居地域 道路の沿道において、自動車関連施設などの立地と、これと調和した住居の環境を保護する ための地域。
⑧近隣商業地域 周りの住民が日用品の買物などをするための地域。住宅や店舗のほかに小規模の工場も建て られる。
⑨商業地域 銀行、映画館、飲食店、百貨店などが集まる地域。住宅や小規模の工場も建てられる。 高層ビルやマンションが多い。
⑩準工業地域 主に軽工業の工場やサービス施設などが立地する地域。危険性、環境悪化が大きい工場を 除き、ほとんど建てられる。工場跡地にマンションを建てるケースも多い。 ⑪工業地域 どんな工場でも建てられる地域で、住宅や店は建てられるが、学校、病院、ホテルなどは 建てられない。 ⑫工業専用地域 住宅、店舗、学校、病院、ホテルなどは建てられない。
●総合設計制度 敷地内に一定の空き地( 一般の通行者が自由に利用できる空間=公開空地 )を提供する ことで、建築基準法上の容積率、高さ制限、斜線制限などを緩和してもらえるボーナス制度。
●建ぺい率 敷地面積に対する建築面積の割合のこと。(建築面積:建築物の外壁または柱の中心線で 囲まれた部分の水平投影面積のこと)
●容積率 敷地面積に対する延べ床面積の割合のこと。(延べ床面積:建築物の各階の床面積の合計) 容積率が大きければ、規模の大きい建物が建てられる。低層住宅専用地域では80%~100%の 場合が多く、商業地域では400%、500%という場合が普通である。
●日影規制(ひかげきせい・にちえいきせい) 日本では、1970年代に入って、幅広い用途地域でマンションなどの中高層建築が建築される ようになり、日照阻害の問題が顕在化し日照権訴訟が頻発したことなどから、1976年の 建築基準法改正で第56条の2として導入された。 建築基準法別表第4に定める区分に従い、冬至日において建築物が8時から16時 (北海道は9時から15時) までに発生する日影の量を制限することで建築物の形態を制限する。 ただし、商業地域、工業地域、工業専用地域では日影規制の適用がない。
●建築確認・確認番号 建築基準法に基づき、建築物などの建築計画が建築 基準法令や建築基準関係規定に 適合しているかどうかを着工前に審査する行政行為を建築確認と言う。実質的には建築許可に 該当するが、許可とは言わない。
確認の通知を受ける時に付けられる番号と年月日をいう。
建築にあたっては、確認済証の交付を受ける。
確認済証の交付を受けなければ、 工事に着手してはならない。建築確認の申請に地権者や周辺住民の同意は必要ない。
建築確認の審査を取扱うのは、従来、地方自治体の建築主事だけであったが、 平成11年5月1日の改正建築基準法の施行により指定確認検査機関に属する 建築基準適合判定資格者が同等の権限を持ち審査を行うようになった。
宅地建物取引業者は、新築物件 (未完成物件) の販売では、この建築確認を受けるまで 販売行為だけでなく、広告もしてはいけないことになっている(宅地建物取引業法第33条)。 ただし賃貸借契約であれば建築確認前でも契約を締結できる。
●竣工 建設の全工事が完了すること。
●完了検査・検査済み証 建築確認を受けなければならない建築物の工事が完了した時に、その建築物の敷地や構造、 建築設備に関する法令に適合しているかどうか、建築主事等の検査を受けること。 建築主は工事完了日から4日以内に建築主事に届け出て、工事監理者は、工事完了届に 工事の概況を明らかにする。完了検査の結果、適法と認められれば、建築主事等は検査済証 を交付する。
●要望書 販売または登録受付開始前に、希望住戸を書きこんでもらうもの。 一部の住戸に購入・登録申し込みが集中しないように顧客間の調整を行うのが本来の目的だが、 正式販売開始前に販売予測を把握することにも寄与する。 要望書を提出する客は本気度が高いが、営業員が誘導しても書かない客は購入意思が弱い、 などと顧客分類を行うことにも利用される。さらには、さも人気があって抽選になりそうだからと錯覚 させる営業スキルとしてもマンション業界に定着している。
●申込証拠金 マンションなどを購入する際、分譲業者から申込証拠金を請求されることがある。買い手も 「物件の購入を最終的に決定する前にもう一度検討したい。その間、物件を押さえ、権利を確保して おきたい」という意向があるので、業者の要求に従って納めるのが通例。この場合、申込証拠金は、 申込み意思の確認と契約順位を確保するため、授受される金銭であり、契約に至れば売買代金に 充当され、契約に至らない場合は客に返却される、とするのが一般的な考え方。 申込証拠金を納めるとき、同時に提出を求められる「購入申込書」には、契約に至らないときは 返還する旨が明記される。 この申込証拠金は実務の慣行から生まれた制度であり、法律上の制度ではない。
●手付金 売買契約を交わす時に、当事者の一方から相手方に渡す金銭を「手付(てつけ)金」という。 不動産会社が受け取る手付は、「違約手付」の性格を持つ。つまり、手付けを渡した方が 契約を解除する。時には、手付を放棄し、相手方が解除する時には倍額を返す。売買契約時に 買主が300万円の手付金を支払った後で解除する時は、買主に300万円は戻ってこない。 逆に、売主が契約を解除する時は、600万円を買主に払うことになる。 不動産会社が売主の場合、手付金の額は売買代金の20%以内と定められている。
●手付金の保全 売主は引渡しの前に買主より受領した手付金等の合計額が売買代金の10% (未完成の場合は 5%) または1,000万円を超えるときは、宅地建物取引業法第41条及び41条の2の規定により、 保証会社・銀行等の締結した手付金等の保全に関する手付金等寄託契約または保証委託業務に 基き、買主が支払った手付金等の返還義務を同保証会社が連帯して保証することを約した保証書 を買主に交付する。
前項の手付金等とは、売買代金の全部又は一部として授受される金銭で 売買代金に充当されるものであって、契約締結日以降本物件の引渡し前に支払われる ものをいう。
●買い替え特約 不動産の買い替えで持ち家の売却よりも新居の購入を先行させたものの、一定の期間を過ぎても 一定金額以上で自分の家が売れない場合に、新居の購入契約を白紙に戻して 解約できるという特約条項のこと。
●原状回復費用 原状とは、もちろん現状ではなく、「元の状態」という意味。
不動産賃貸借契約の場合では、 借りたときの状態に戻すということであるが、解釈に疑義が生じ、しばしばトラブルの元になっている。
最近は、契約書に負担割合を明記したり、修復費用は家賃1ヶ月分の金額を徴収したりする等、 明記されているものが増えている。
●取引態様 不動産の取引に関する広告には、必ず表示しなければならない項目のひとつで、売買の場合では、 「売主」、「代理(=売主の代理人)」、賃貸なら「貸し主」の3種と、それぞれの媒介(仲介)」という 4つの立場を明記することになっている。
尚、代理人が複数の場合は、重ねての意味になる「復代理」という表示もある。マンション分譲で 媒介の場合は、「販売提携(仲介)」という表示が認められる。
●復代理・復代理人➔取引態様 ●媒介契約(ばいかいけいやく) 不動産業者に売却・購入の仲介を依頼する場合は、必ず媒介契約を結ぶ。媒介契約は宅地建物 取引業法によって定められている行為で、
①専属専任媒介契約
②専任媒介契約
③一般媒介契約の3種類あり、いずれかを依頼主(売主)が選択することができる。
宅地建物取引業者は、媒介契約を締結したときは、遅滞なく一定の契約内容を記載した書面を 作成して記名押印し、依頼者に交付しなければならないと定められている。 尚、仲介契約とは言わない。
●敷地の権利形態 物件購入後に購入者が取得する権利の種類、内容、敷地の持分(比率)などを意味する。 通常は、「土地は所有権(敷地権)、専有面積の割合による共有」と表記されることが多い。
●管理費 集合住宅、大規模団地などで、ホール、エレベーター、敷地内の施設などの共用部分の管理、 維持に使われる費用のこと。専有部分の面積の割合に応じて月額で定められている。
●修繕積立金 管理費とは別途に、共用部分や付属施設などの、長期計画に立った修繕を目的に 積み立てておくもの。管理費と同様に専有部分の面積の割合に応じて月額で定められている。 予め「長期修繕計画」を備えた管理を行うのが一般的。
●住宅ローン控除 住宅ローンを利用して居住用の住宅を購入したり、新・増築した場合、条件に適合すれば 所得税の控除が受けられる制度。控除額は毎年変わる。
●変動金利 住宅ローンにおいて、金利が半年に1回見直されるもの。
低金利が続いているときに人気が上昇するが、金利が上昇トレンドに向かうときは「固定金利」の 住宅ローンの利用者が増える
●団体信用生命保険 住宅ローンを借りる人が加入しなければならない生命保険。住宅ローンを借りた人が死亡したり、 重度の障害を受けたりした場合に、ローンの残債務を一括返済してくれる。
保険料は格安で、大半の住宅ローンが融資先の金融機関負担としている。
尚、一般に保険金は住宅ローンの利用額と同じに設定されるが、返済が進めば自動的に保険 金額も減少するので、ローンの一括返済後に余剰金が相続人に支払われるといったことはない。
●つなぎ融資 住宅の購入において、決済から実際に住宅ローンの資金を受け取るまでの短期間だけ借り入れる 融資のこと。
つなぎ融資が必要になる理由は、ローンを組む時には住宅の登記をしていないと抵当権を 設定できないのに、実際に住宅の登記ができるのは、受け取った融資で残金決済をして 物件の引渡しを受けた後になるため。
このような資金確保のタイミングのズレを解消し、売買をスムーズに行うための融資がつなぎ融資。 残金を決済する前に入居させてもらう「先行入居」や、所有権の移転・抵当権の設定・ローンの 実行を同時にしてしまう「同時決済」を行うなら、つなぎ融資を利用せずにすむ。
●権利証・登記済証 不動産の登記が完了すると、権利を取得した人には登記済証(登記所の印鑑を押した書類)が 交付される。
これが、いわゆる「権利証」である。権利証を「持っている」ことが、不動産の権利者 としての判断材料のひとつであり、不動産を売却したり、担保に入れたりする場合には、この 「権利証」を登記所に提出することが必要だった。
ところが、不動産登記法が、平成16年6月に100年ぶりに大改正されて、この「権利証」の制度が なくなり、登記が完了しても、今までのような「権利証」は交付されないこととなった。 改正の一番の目的は、「オンライン申請」。
インターネット経由での登記申請を可能にすることで、 登記事務の簡素化・効率化と国民の負担軽減を実現し、国民の利便性の向上を図るというもの。 登記が完了すると、『登記識別情報』が通知される。登記識別情報とは、登記所が無作為に 選んだ「12桁の英数字(AからZまでおよび0から9まで)」である。
キャッシュカードやクレジット カードで使っている、「暗証番号」と同じようなもの。
この番号を「知っていること」が、不動産の権利者としての判断材料のひとつとなる。
つまり、不動産を売却したり担保に入れたりする場合には、この『登記識別情報』と呼ばれる 「12桁の英数字」を登記所に提示する。 尚、キャッシュカードの暗証番号は、たとえ親しい人にでも教えたりはしないのと同じように、 登記識別情報も他の人には「見せない・教えない・渡さない」ことが重要。 うっかり他人に知られてしまい、悪用されてしまう危険性があるからだ。
●区分所有法 正式には「建物の区分所有等に関する法律」、一般的には「マンション法」などと呼ばれ、 区分所有権に関する運用が細かく決められている。
昭和58年に大きな改正があり、建て替え決議、追い出し規定、規約や共有部分の変更など、 実状にあった運営ができるように手が加えられた。その後にも改正されている
●専有・共用・専用 個人の所有権が確立している部分、玄関から入った居室部分の内装、造作までを専有部分。
ロビー、廊下、エレベーター等共同で使用する部分、さらに外壁や屋根、バルコニー等を共用部分。 バルコニーや共用庭を1階居住者が使用する場合等、共用部分ではあるが個人が専用として 使える部分を専用部分という。
●ファサード( facade ) 仏語で建物の正面の姿を指す。
●パティオ( patio ) スペイン風の中庭のこと。周囲を建物(住戸)棟で囲まれた外部空間で、住人の憩いの場となる。
●ホアイエ(Foyer) フランス語でホテル・劇場などのホールやロビーなどの意味
●アトリウム( atrium ) 広い意味の中庭。現代建築では、屋内に設けた大規模な天井の高い吹抜け空間。天井も周りも ガラス張りにしたものが多い。
●ライトコート( light court ) 直訳すれば光の庭。建物内に光の入る吹き抜けとして空間を設け、その空間に向けて配した部屋 や水回りスペースに窓を造ることで採光を確保する。
マンションの一般的な長方形住戸プランでは 不可能な、バスやトイレなどに窓を付けることが可能になる。 また、吹抜け部分に配管を露出させることも可能になり、防音効果とメンテナンスの容易さという メリットも生まれる。
ライトウェル( 光の井戸=light well )という表現もある。
下図は「上野毛コートハウス・A棟91.48㎡」のケース。
●ランドプラン (敷地計画) マンション敷地内の住棟や共用部分の配置計画のこと。住人が安全、快適に暮らせるように、建物の 配置だけでなく、照明、植栽なども含め防犯、プライバシー保護などを図ることを目的とする計画を言う。 下図は、三井不動産レジデンシャルの「パークシティ南浦和 (2012年分譲 )」のホームページより。
●ピロティ(仏語: Pilotis) 壁がなく、柱だけで構成されている、建物の1階部分の空間のこと。
フランス語で「杭」の意味。 阪神・淡路大震災では、ピロティ式のマンションの耐震性の問題が指摘されたが、鉄筋を 増やして柱の強度を高めるなど対策を施した上でピロティ式構造を採用すれば、津波に対しては 性能の高い建物となることが、東日本大震災で証明されている。
●ペントハウス( pent-house ) ビルの屋上部分にある1軒だけの高級住宅のこと。また、階段室や機械室などを収納した屋上の 突出部分(塔屋=とうや)の意もある。
●メゾネット(仏語 maisonette ) マンションの住戸の中に階段が組み込まれ、2階層が1住戸になっている集合住宅の住戸形式 の1つ。マンションの中に一戸建て住宅があるイメージだが、供給例は少ない。 階段スペースによって居室面積が減ることや、床に開口部を設けなければならないので、 強度の点から補強工事が必要になり建築費が割高になるなどの理由がある。
●管理規約 管理組合が運営する管理の方法、居住者の権利・義務・ルールなどを定めたもの。 マンションにおいては、建物の区分所有法にもあるが、それぞれのマンションの特異性に合わせて 管理組合が定めることもできる。その場合は、その設定に居住者及び議決権の各4分の3以上の 賛成が必要となる。
●パワービルダー 大量に部材を発注して安く仕入れる。
大量に開発して供給することが前提になっていて、 概ね年間3000棟以上の建売住宅を次々に建てては売り、売っては建てる。これを繰り返している 業者のことで、首都圏に数社ある。 開発面積は狭く、いわゆるミニ開発で、主に埼玉、千葉、神奈川、茨木の郊外で最寄り駅から バス便、または徒歩20分前後の位置で建設される傾向がある。
●インスペクション・インスペクター 不動産物件(土地・建物)の物理的状態を調査することを「インスペクション」と言い、調査を行う 業者または調査員をインスペクターと呼ぶ。主に耐震性能を調査することに利用されている。
●管理組合 区分所有者全員によって結成される、管理運営の母体。管理方式や運営方法を定める。 法人登記ができるようになっている。
●管理会社 集合住宅の管理は居住者(権利者)によって結成された住宅管理組合等によって行うことが 原則であるが、管理組合ができていなかったり、管理組合の運営では十分な管理ができない場合、 管理会社が、居住者全員又は管理組合等から管理の委託を受けて管理する。
●管理委託契約 区分建物所有者全員により結成された管理組合が共用部分、当該建物の敷地及び付属施設を 保存するために、管理を業とする管理会社にその保存行為の全部または一部を委託する 契約をいう。
●長期修繕計画 マンションの資産価値、居住性能を維持するため、長期的な視点で、外壁補修・屋上防水などの 修繕工事について準備していくための計画。計画期間は30年程度が一般的で、管理組合 (所有者)が委託する管理会社のおいて策定されて管理組合に提示される。
●公正証書 公務員がその権限内において適法に作成した証書及び準公務員ともいえる公証人が作成した 民事上の証書をいう。管理規約は公証人役場へ行って公正証書にしてもらうことが多い。 公証人役場へ出向いて行う。
●重要事項説明書 宅地建物取引業法により建物の売買等の契約前において、その購入者等に対して説明しなけ ればならないものをまとめた冊子。(業法35条)
●クーリングオフ 契約した後、頭を冷やして (Cooling Off) 冷静に考え直す時間を消費者に与え、一定期間内で あれば無条件で契約を解除することができる特別な制度のこと。
一度契約が成立すると、その契約に拘束され、お互いに契約を守るのが契約の原則であるが、 この原則に例外を設けたのが「クーリング・オフ」制度。 強引な契約誘引行為でマンションの売買契約を結ばされても、一定の条件を満たしていれば 無償解約が可能となっている。 一定の条件とは、訪問販売の場合で買主の自宅や喫茶店などで契約した場合が該当する。 制度を利用できるのは契約日から8日間。
●陸屋根(ろくやね) ほとんど傾斜のない平らな屋根のこと。ビルやマンションに用いられることが多く、屋上庭園などを 設けることもできる。「陸」とは、水平、平坦を表わす用語。
●鉄筋コンクリート造 基礎から柱、梁、床、壁、最上部の屋根に至るまで、主要構造部をコンクリートで構成し、 その中に鉄筋を入れて補強したもの。RC造という。
●鉄骨鉄筋コンクリート造 鉄筋コンクリート造に鉄骨を併用したもの。高層の建築に適している。SRC造ともいう。 強度の高いコンクリートの誕生によって、最近の新築マンションには殆んど見られなくなった。
●ラーメン構造 ラーメンは独語で額縁を意味する。柱と梁で構造をなす。
●壁式構造 柱や梁を使わず、壁と床で支える構造体。低中層のマンションで採用される。四隅に柱が出ない ので家具配置がしやすい。
デメリットは、窓を大きく開けることができない、四辺以外にも構造を支える 壁(耐力壁)が必要のため、リフォームする際に一定の制約を受ける、高層建築では使えない などがある。。
地震に強いのが大きなメリットとも言われる。
●階高 建物の各階の高さ。床面から上の床面までの高さを言う。 階高の低いマンションの場合、二重天井・二重床構造にすると天井が低くなってしまうので、 床材をコンクリートに直貼りして天井高を確保することが多い。
●スラブ 鉄筋コンクリート構造における床板のこと。
●直床工法(じかゆかこうほう) 床の工法の一つで、コンクリートスラブの上に直接 カーペットやフローリングなどの仕上げ材を 張った床のこと。 遮音性に問題が生じるので、多くの場合でクッション性の高い床材を用いる。
直貼りのフローリング床を歩くと、ふわふわした感じを受けるのは、このためである。
➔浮床工法(うきゆかこうほう)、根太床工法(ねだゆかこうほう) また、水回り部分の床下には給排水管を這わせなければならないため、スラブに直張りはでき ない。住戸のスラブ全体が平らに打ってある場合、居室部分は直張りでも、水回り部分だけ 二重床で10~15cm高くなる。 段差をなくすバリアフリー設計にするには、配管部分だけスラブを下げる必要がある。
●浮床工法(うきゆかこうほう) 床の遮音効果を高めるために用いられている工法の1つ。
コンクリートスラブなどの床構造体と床材とを離し、間にグラスウールや防振ゴムなどの防振材を 挟み込むことで、床の音が直接構造体に伝わることを防ぐ。根太床工法 (角材を均等に並べた 上に床材を載せる)と、置床工法 (防振ゴム付きの支持ボルトの上に床材を置く) と合わせて、 「二重床工法」と総称することもある。
●二重床工法(置床工法) コンクリートスラブなどの床構造体と床材とを離し、間にグラスウールや防振ゴムなどの防振材を 挟み込むことで、床の音が直接構造体に伝わることを防ぐ工法で、分譲マンションでは一般的なもの。 ....
●ボイドスラブ工法 床スラブ(鉄筋コンクリートの床版)に円筒状の穴を開けて中空にし、25~30㎝位の厚さにする 工法のこと。穴の中に発砲スチロールを埋め込んだタイプも登場した。 強度や防音効果が高まり、床全体で梁の役目も果たすため、一般工法で誕生する中間の小梁が 要らないため、天井が平面的になって、間仕切り壁の位置をずらしたりすることも可能になって、 リフォームがしやすい。
●アンボンド工法 コンクリートスラブ(床・天井)にピアノ線状の鋼材を通し、この鋼材を引っ張り、ギターの弦の ように緊張させてスラブを固定させる工法で、マンションなどの集合住宅で主に採用されている。 スラブを厚くしておく必要があり、その結果、遮音性も高まる。また、天井の小梁をなくせるため、 平らな天井面ができる。比較的階高が低いマンションでも、圧迫感がなくなるというメリットがある。
●新耐震基準 1981年改正以後の建築基準法に沿った耐震基準のこと。または、1981年に改正(強化)された 建築基準法の耐震基準のこと。
●免震工法・免震構造 建物と地盤との間をクッションとなる免震装置で絶縁することで、地盤の振動を建物に直接伝えない ようにする工法、またはその構造のこと。1995年の阪神大震災以降に普及し始めたが、コストの問題 などからマンションでは採用例が少ない。
2011年の東日本大震災以降、再び採用しようという気運が盛り上がったものの、加速的に普及する 感じではない。
●制震(制振)構造 倒壊しなければ良いとしてきた従来の強度と粘りの耐震構造だけでは不十分だという考え方から、 壊れないだけでなく建物の揺れを制御(低減)が必要との意図で建物の機能維持を図るための技術 として開発された構造。
建物に一定の制震装置または機構を設けることにより揺れを減衰させる。ダンパーと呼ばれる 制震装置としては、鋼材、オイル、粘(弾)性体、摩擦を用いたものがある。 揺れの減衰レベルは免震構造ほどではないと言われる。
●GL工法・GLボンド GLボンド(石膏系接着剤)を用いて、石膏ボードをコンクリートに直貼りする工法のこと。
●再開発・都市再開発 Slum-clearance (スラム・クリアランス) または Urban-Restructuaring (アーバン・ リストラクチュアリング)とも言う。 建築物が全般に老朽化している地域や、建築物の配置や地区全体の設計が悪く、経済活動の 場として、また防災上の観点から不都合な地域に対し、既存の建物を取り払い、市街地を整理して 土地の高度利用を図ろうというもの。
スラム・クリアランスは、文字通りスラムの解消を目指すもので、やや狭い意味に用いる。
●下駄ばきマンション 低層部に店舗や事務所が入ったり、駐車場になっていたりしている複合用途のマンションのこと。 低層部が柱と壁だけで、下駄の歯のような構造になっているところから、こう呼ばれる。
●タワーマンション・超高層マンション 特に法で定めたものではなく、概ね20階以上のマンションを慣例的にこう呼ぶようになった。 ●低層マンション 概ね4階以下のマンションのこと。一戸建て住宅が立ち並ぶような環境にある。
●中高層マンション 概ね5階以上19階までのマンションのこと。5~9階が中層。10階以上が高層。
●スマートハウス エアコンや照明などの家電製品をネットワークでつなぎ、電力などの消費量を最適化できるように する省エネ住宅。
太陽光発電装置や蓄電池などを組み合わせる住宅も登場。
●スマートシティ・スマートコミュニティ 「環境配慮型都市」と訳されることが多い。千葉県の「柏の葉キャンパスシティ駅」そばで三井 不動産が開発中の、マンション・ホテル・オフィスビル・商業施設において、地域内のエネルギーを 一元的に総合管理し、省エネ効果を高める取り組みが有名。「総合特区」に指定されているため、 日本政策投資銀行から低利融資を受けて2012年現在も進行中。
●燃料電池 燃料電池とは、燃料を燃やすことなく化学反応によって電気と熱を直接得ることができるシステム。
水に電気を通すと水素と酸素の泡が出てくるのは「水の電気分解」。燃料電池の仕組みはその逆で、 水素と酸素を反応させて電気を取り出すもの。
燃料電池という言葉から、乾電池や蓄電池のように 電気を貯めておく装置を連想しがちだが、燃料電池とは水素と酸素のもつ化学エネルギーを電気 エネルギーに変換する「発電設備」のこと。
燃料電池で必要になる水素は、LPガス、天然ガス、石油、メタノール、バイオマスガスなど さまざまな原料から得られ、製鉄所やソーダ工場などからも豊富に出てくる。 エネファームは家庭用燃料電池のシステム商品名で、JX日鉱日石エネルギー社のもの。
●矩計図(かなばかりず) 建物の全体像を詳しく描いた 「垂直断面図」 のこと。屋根の形や材料、下地、各階の床や 開口部、天井など各部の寸法と使用材料などが記載されている。
●スケルトン・インフィル(S&I) 「スケルトン」 とは直訳すれば骨組みのことで、マンションの柱、梁、床などの構造躯体を示し、 「インフィル」 とは間仕切り壁や仕上げ材、設備の総称。
この両者を分離して考えることにより、室内を大掛かりに造り替えて何世代にも亘り建物を 使おうとする設計・工法のマンション。 給排水管などの縦の配管は、すべて廊下などに出して、 将来の大掛かりなリフォームが容易にできるようになっている。
ただ、この設計は階高を高く取り、横引き配管のための勾配を長く確保する必要があるため、 コスト高になるという欠点がある。
おのずと採用例は少なくなる。
野村不動産の「プラウド本郷ヒルトップ」HPより
●アスファルト防水 アスファルトとアスベスト(石綿)などの繊維を現場で何層も張り合わせ、引っ張り強度を高めた 防水工法で古くから用いられている。
●軽量コンクリート押え アスファルト防水層を保護する目的で、防水層の上をさらに軽量コンクリートで押えること。 軽量コンクリートとは、軽量骨材を用いたもので、一般に断熱効果がある。
●防水モルタル金ゴテ押え 防水性を高めるために防水剤を混入したモルタルをコンクリート面に塗り、その表面を金ゴテで ならしていく工法。
●クラック ( crack ) 建物の表面に発生した、目に見えるヒビのこと。雨に当たる部分以外は、クラックが生じても 問題はない。外壁や屋上など、雨に当たる部分のクラックも、3ミリ以下なら問題ないと言われるが、 長く放置することはできるだけ避けたい。
尚、最近のマンションは殆んど例外なく外壁がタイル張りのため、雨水に対する防御は強いが、 地震によってコンクリートにクラックが生じることもあり、発見しにくいとも言われる。
●役物(やくもの) 屋根瓦でいう役物とは、特別な部分に使用する特殊な瓦のこと。
鬼瓦(棟の端部に使う飾り瓦)、軒(のき)瓦(軒先に使う瓦)、けらば瓦(切妻屋根の端部に使う瓦) などがある。
マンションでは特殊タイル(L型など)を指していう。
●漆喰(しっくい) しっくいは、水酸化カルシウム・炭酸カルシウムを主成分としており、もとは「石灰」と表記されて いたものであり、漆喰の字は当て字が定着したもの。
風雨に弱い土壁そのままに比べて防水性を与えることが出来るほか、不燃素材であるため外部 保護材料として、また調湿機能に優れているため、古くから城郭や寺社、商家、民家、土蔵など、 木や土で造られた内外壁の上塗り材としても用いられてきた建築素材。
近年は新素材の開発によって使用される範囲が減っている。
●じゅらく壁 和風建築の代表的な塗り壁、砂壁の一種。安土桃山時代に完成した聚楽第(じゅらくだい)の 跡地付近から出た土で作られたことから、この名がついたという。茶褐色の土を混ぜ、茶室などに 広く用いられてきたが、最近ではじゅらく壁と同じような風合いに仕上げた壁も、じゅらく壁と呼ぶ。 マンションの和室には、じゅらく風のビニールクロスを貼るケースが多く見られる。
●吹付タイル 建築物の内外壁及び天井などを吹付機を利用して吹付け、表面に凹凸を付けて仕上げる仕上材。
●リシン吹付 吹付材の一種で、硅酸石炭を主成分とした塗壁材料のリシンを吹付け、表面を砂状のざらざらした 感じに仕上げる仕上材。バルコニーの天井部などによく使われる。
●岩綿吸音板 安山岩、玄武岩などを溶融し、それを吹付け繊維状としたものに接着剤を加えて板状に成型 したもの。天井の下地材として使われる。
●クッションフロア( CFシート ) CFシートともいう。キッチン、洗面所等によく使われる、少し弾力性のある塩化ビニール性の床材。 ●フローリング 近年あたりまえになった床材のフローリングだが、その種類は以下の3つがある。
①シートフローリング : シートフローリングとは、フローリングの合板(ごうはん)の表面に厚さ 0.5mm程のオレフィンと呼ばれる樹脂のシートを貼ったもの。 シートは主にオレフィン (不燃性のプラスティック素材) が使用されることが多い。ユーザーの メリットとしては水や傷に強いことが挙げられるほか、印刷なので色むらもなく、均質な製品が できるのも普及した要因。分譲マンションのフローリング材として主流。
②突き板フローリング : 突き板とは、木材を薄くスライスした、フローリングや建材・家具などの 表面化粧材のこと。その厚みは0.3mmと薄く、かつお節のように、透けて向こう側が見えるほど。
合板に張る点はシートフローリングと同じ。均一なものを大量生産できることに加え、本物の木材の 質感を出すことが可能なので、コストはシートフローリングより高いが採用例は多い。
③ひき板(挽き板)フローリング : ひき板とは、スライスではなく、回転する鋸(のこ)刃で 切り出した板のこと。これを合板に張ったフローリングが「挽き板フローリング」。
のこ屑が出る分、歩留まりの関係上コストアップになるが、スライスでは難しい厚みのある材料を生産することが出来る。2mmの厚みを持たせることで、無垢材と同等の味のある質感を出すことができる。 マンションで採用される例は稀有。
④無垢材(むくざい)のフローリング : 無垢材とは、その名の通り何の加工もしない切り出した ままの木材のこと。
無垢材フローリングが他のフローリングと決定的に違うメリットは、アトピーやアレルギーの心配がないことと、断熱効果が高いことにあるとされる。デメリットは、傷がつきやすい ことや乾燥によって反りができやすい、隙間ができやすい、色柄が揃いにくい、価格が高い といったことが挙げられる。このため、新築マンションで無垢材を採用する例は殆んど見られない。
●プラスターボード 石膏ボードのこと。耐火、防火、遮音、断熱性能に優れ、安価であることから、室内の仕上げの 下地材として使用されるほか、超高層マンションで軽量化のために採用例が増えている戸境壁の 一部としても用いられている。
●ホルムアルデヒド 近年、接着剤で貼り合わされた合板やパ-ティクルボード等の建築用木材から放散される ホルムアルデヒドが住人の目・鼻・のどに刺激を与えて、涙や咳が出たり、頭痛を起したりする等 の健康上の障害(シックハウス症候群)をもたらすという問題が表面化。
昭和40年代にも、同じような問題が起きたため、ホルムアルデヒドの放散量を少なくした 合板普及のために、昭和55年にJASにF1、F2、F3の3種の低ホルムアルデヒドの基準が 定められ、その後この基準に合格した合板が提供されるようになり、問題は解消された。
しかし、国内市場においてはこの基準に合格していない安い輸入合板が過半を占め、 低コスト住宅に用いられたり、高気密・高断熱の住宅が増えた結果、昔の住宅のような自然換気が 行われなくなるにつけ、室内のホルムアルデヒドが抜けにくくなったりしたため、 再びこの問題が発生した。 そこで24時間の強制換気を義務付ける建築基準法の改正が行われ、平成15年から 新築住宅・マンションでは「低風量24時間換気扇」が設置されるようになっている。
●パイプシャフト・パイプスペース 上下水道、ガスなどの配管のスペースのこと。間取り図では、「PS」と表記されている。
「パイプスペース」とも呼ばれる。
●メーターボックス( MB ) 電気やガス、水道のメーターを検針しやすいようにまとめて収納したもののこと。
●パイルカーペット 最も一般的に使用されているタイプの絨毯で、サザイル麻の生地に毛を植え込み、高さ5~8 ミリメートルに表面を刈り込んだもの。素材は毛(ウール)が本来の形だが、化学繊維を用いたものも 多い。
●ループカーペット 生地に植え込む毛をループ状にしたもの。表面に丸みが出て、カットしたパイルカーペットより 丈夫とされる。
●シャギーカーペット( shaggy-carpet ) 毛足が3~7㎝と長いカーペット。シャギードッグ(むく犬)のようだということから命名された。 部屋一面に敷くのではなく、ソファの前などに置く部分的な使い方が多い。
●ダウンライト 天井に埋め込まれている小型照明器具のこと。
●ダクト( duct ) 冷暖房、換気、排気などの空気の通路となる導管のこと。
●ダストシュート マンションの各階の捨て口からゴミを捨て、ゴミ置き場に集めることができる設備。臭気の問題など から採用されることは少ない。
●宅配ボックス 居住者が不在の時に、宅配業者が宅配物を居住者に渡す代わりに預けることができる設備。 マンションの共用設備として設置されている場合が多い。「宅配ロッカー」ともいう。
●グラスウール 断熱性、吸音性の高い断熱材の一つ。短いガラス繊維でできた、綿状の素材である。
建築物における断熱材として広く用いられるほか、吸音材(遮音ではない)としてもスピーカー 等や防音室の素材として用いられている。
防火性にも優れており、石綿の代替材としても 広く使われるようになった。
●ジャロジー ( 仏語 jalousie ) ガラスを細長く切って並べた羽板(ルーバー)でできた可動式の窓。ルーバーの開閉角度により 通風量を調整できる。浴室などに設けられることが多い。
●プラスターボード 壁や天井の下地に使う材料のこと。「石膏ボード」ともいう。燃えにくく、施工しやすく、また、 安価なため、よく使われる。
●ALCパネル・ALC板 高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート (Autoclaved Light weight aerated Concrete) のことで、主原料は珪石、セメント、生石灰、発泡剤のアルミ粉末。水に浮くほど軽い。
製造技術は1962年にヨーロッパより日本国内に導入された。
超高層マンションでは軽量化が 課題であり、そのために外壁に採用されることが多いのがALC板。
ちなみに、マンションの住戸を隔てる戸境壁には同じく軽量の「乾式壁」が使われるようになって いるが、こちらは石膏ボードと軽量鉄骨などで構成される。
●プレキャストコンクリート工法・PC工法( pre-cast concrete ) あらかじめ工場で作られたコンクリートパネルを現場で組み立てる工法のこと。型枠を組んで、 その中にコンクリートを流し込む現場打ちコンクリートより、工期が大幅に短縮されるほか品質が 安定するというメリットがある。
●乾式壁工法
金属製フレーム (スタッド) を二枚の石膏ボードで挟み、その間に吸音性(遮音性ではない)と 断熱性を兼ね備えた素材であるグラスウールを充填し、15cm程度の厚みを持たせて造る壁。
マンションの二つの住戸を隔てる「戸境壁」として、主に重量を抑えたい高層マンションで 使われるようになった。
この工法の欠点としては、素材が石膏であるため衝撃に対して脆く、強く叩けば穴が空いてしまう。
乾式という言葉は、水気を使わずにつくる壁なので、水を使うことから湿式壁と呼ばれるコンクリート 壁に対応させたもの。
●連結送水管 火災の際、消防隊が建築物の内部から消火用水を供給するための消防用設備のこと
●共同視聴アンテナ 集合住宅ではテレビ共同視聴用の共同アンテナ、同軸ケーブルなどを用いて、個別アンテナ よりも高性能な受信装置。
この各戸の接続用のテレビ出力端子まで導いている共同アンテナ。
●屋内消火栓設備 建物の必要箇所(消防法による)に設置するもので、消火栓ボックスの中に消火栓弁、ホース、 筒先などがおさめられている。消防隊が到着するまでの初期消火に利用される。
●プレイロット マンションの敷地に設けられる簡単な乳幼児の遊び場。
通常、砂場・ブランコ・滑り台等が 設けられている程度で、大人まで利用する公園とは別に、特にプレイロットと呼んでいる。
●アルコーブ 本来は、部屋や廊下など壁面の一部を少し後退させて造る窪みや空間のこと。
マンションの場合、共用廊下から少し引き込んだ各住戸の玄関前部分を アルコーブAlcoveという。
●ボウウインドウ 弓形に張り出した装飾的な出窓のこと。
一戸建て住宅では多く見られるが、マンションでは少ない。
●コンサバトリー もとは付属の温室を指す言葉で、屋外のような室内空間を指す。
Conservatory の略号で 「C」や「CON」と表記されることもある。
マンションでは日当たりが良い南向きのバルコニー面に設けられ、書斎や子供の勉強コーナー、 遊び場、ダイニングなど多目的な部屋として利用できるほか、観葉植物を育てたり、洗濯物や 布団を干したりするスペースとして使われることもある。
半分室内・半分室外のような趣きのあるコンサバトリーでは、床もタイル仕上げなどとして屋外の ような雰囲気に仕上げることが多い。
●框(かまち)・上がり框 玄関などの床の高さが変わるところで、高い方の床の端に渡す横木や、建具の四方を 固める化粧材のこと。畳については畳縁を付けていない短い辺を框と呼ぶ。 摩擦が多いため、昔からヒノキ、ケヤキなど固く、木目の美しい木材が使われて来たが、 マンションでは大理石や御影石なども使われている。
●シューズインクローク マンションの間取りのアイディアとして1990年代に登場した「靴を履いたままでインする(入る) ことができるクローク(物入れ)」のこと。
簡単に言えば、玄関内部にあるトランクルームのことで あるが、玄関の外 (地階などを含む) に設けられたトランクルームと区別している。 ゴルフバッグ、サッカーボール、ベビーカー、靴などを収納する目的だが、扉は下駄箱と同じ、 または個室内のクローゼット(クローク)と同じ、内部もクロス張り仕上げになっていることが多い。
ちなみに、玄関の外にあるトランクルームは、鉄製の扉付きで、内部はコンクリ剥き出し としているのが普通だ。
●洗濯パン 洗濯機を置くために排水口の付けられた受け皿のこと。「防水パン」とも呼ばれる。
●ユーティリティ( utility ) 原義は「役に立つこと。実用的。多目的」で、チームスポーツではユーティリティ・プレイヤーなどと 使われる言葉。住宅用語としては、家事作業を効率的に行うためのスペース。洗濯機、乾燥機、食品 収納棚などを設置することが多い。マンションでは、スペースの関係で設置されることは少ない。
●ユニバーサルデザイン( universal design )
年齢、性別、身体的状況、国籍、言語、知識、経験などの違いに関係なく、すべての人が使いこなす ことのできる製品や環境などのデザインを目ざす概念。1990年代にアメリカのノースカロライナ州立 大学のロナルド・メイスRonald Mace博士(1941―1998)が提唱したもの。
具体的には、どこの国の人にもわかるようにシンプルなイラストなどで表示された案内板や、無理の ない姿勢で使えるようにドラムを斜めにした全自動洗濯機、床面を低くして高齢者でも乗りやすくした ノンステップバスなどが、ユニバーサルデザインの例として有名。 日本のマンションでは、次のような試みが取り入れられている。 ①浴槽へのまたぎ高を約450mmに抑えた「低床設計のユニットバス」 ②高齢者や小さなお子様も楽に使用することができる、扉の開く方向にハンドルを「押す・引く」 だけで開閉できる、プッシュプル式のドアハンドル。 ③センサーに近づけるだけで解錠可能な、ノンタッチキー(非接触型キー)のオートロックドア。 鍵穴にキーを差し込む面倒がない。車椅子に座ったままでも楽に解錠できる。 ④簡単に照明のON/OFF操作ができる、大型のプレートスイッチ
●ユニットバス 浴槽や浴室の床、壁、天井などの部材を工場で生産加工し、現場で組み立てる浴室システム。 一戸建て住宅では現場施工の在来型が多いが、マンションでは殆どがユニットバスである。
●パントリー( pantry ) 食品庫・食料品貯蔵庫のこと。
●ルーフテラス
マンションの角住戸にできる、階下の住戸の屋根に当たる外部空間をいう。
室内空間の延長として 使えるため、非常に人気が高い。但し、屋根は共用部分に属するので、専用使用権を持つだけの ことで、使用料を管理組合に支払うのが普通であり、かつ、使用法には制限が設けられる。
ルーフは屋根、テラスは露台と訳す。
ルーフバルコニーという表示をよく見かけるが、バルコニーは 外壁から付き出た見晴らし場とか休息所という意味なので、正しくないとまでは言えないものの、 少しイメージが違う。
●ロフト( loft ) 屋根裏部屋のこと。マンションの勾配屋根のすぐ下の住戸など、天井が高い部分を利用して設け られることがあるが、高さの制限があって居室としては認められないため、子供部屋や収納スペース など用途が限定される。
●グルニエ(仏語 grenier) 屋根裏部屋のこと。本来は穀物置き場の意。
マンション用語としては、英語のロフトの方が 馴染みはある。
●間口(スパン) 敷地や建物を主要な方向(正面)から見たときの幅のこと。マンションの場合、バルコニーなど 大きな開口部のある側の幅のこと。
●MB メーターボックスの略で、通常は共用廊下部に面してガス・水道・電気等のメーターを おさめたスペースをいう
●遮音性能と衝撃音性能 住宅の各部位が騒音を遮断する能力を遮音性能と呼びD値 ( 空気音の遮音を表す数値 ) で表す。固体音を遮断する能力を衝撃音性能と呼びL値 ( 上階の衝撃音が下階で聞える 大きさを示す数値 )で表す。
更に、衝撃音性能は、「重量床衝撃音のLH」と「軽量床衝撃音のLL」に区分される。
各性能は、JIS(日本工業規格)にて等級が定められている。 また、マンションの場合で住宅品確法による性能表示の等級では、次の5段階で区分している。
5等級➔ LH-50/LL-45 4等級➔ LH-55/LL-50 3等級➔ LH-60/LL-55 2等級➔ LH-65/LL-60
●D値(遮音等級) Dはディファレンス(Difference)の略。
遮音等級D-35 | 遮音等級D-40 | 遮音等級D-45 | 遮音等級D-50 | 遮音等級D-55 | 遮音等級D-60 | |
ピアノなど特に大きい音 (90~100db) |
よく聞こえる | 曲がはっきり分かる | かなり聞こえる | 小さく聞こえる | かすかに聞こえる | ほとんど聞こえない |
テレビ、ラジオ、会話など (60~70db) |
かなり聞こえる | 小さく聞こえる | かすかに聞こえる | ほとんど聞こえない | 通常では聞こえない | 聞こえない |
生活感、プライバシーの程度 | 隣戸の生活行為がかなり分かる | 隣戸の生活がある程度分かる | 隣戸の有無が分かる程度 | 気兼ねなく生活できる | 隣戸の気配を感じない | カラオケパーティをしても問題ない |
●L値(重量衝撃音 LH値) 遮音性能を表わす単位で、Lの数値が低くなるほど遮音性能は高い。
床や壁を媒体にして 伝わってくる音には「重量床衝撃音」と「軽量床衝撃音」がある。 「重量床衝撃音」は、人が跳びはねたり、重い物をドスンと落としたりしたときに伝わる音のことで、 建物のコンクリートスラブの厚さや面積、工法によって異なる。
一方、スリッパで歩くときの音や、スプーンなど軽いものを落としたときに伝わる音を 「軽量床衝撃音」といい、床の工法や仕上げによって異なる。 Lは、Loudnessの略。
遮音等級 床衝撃音としての生活実感 走りまわり、足音など 椅子、物の落下音など その他の例 L-40 遠くから聞こえる感じ 殆ど聞こえない 気がねなく生活ができる L-45 聞こえるが気にならない サンダル音は聞こえる 少し気をつける L-50 ほとんど気にならない ナイフなどは聞こえる やや注意して生活する L-55 少し気になる スリッパでも聞こえる 注意すれば問題ない L-60 やや気になる はしを落とすと聞こえる お互いに我慢できる限度 L値のうち、特に重量衝撃音はLHの単位で区分している。
主として中・低音域の遮断性能を指す。 LH-30 通常では聞こえない LH-35 ほとんど聞こえない LH-40 遠くから聞こえる LH-45 聞こえても意識しない LH-50 小さく聞こえる LH-55 聞こえる LH-60 よく聞こえる LH-65 発生音がかなり気になる LH-70 うるさい LH-75 かなりうるさい LH-80 うるさくて我慢できない 重量衝撃音は、カーペットを敷こうが、床材を変えようがさほどの意味がない。
スラブを厚くしたり、二重床の空隙をグラスウールで完璧に充填したりするしか解決方法がないと 言われ、それでも絶対ではない。
●L値(軽量衝撃音 LL値) L値のうち、特に軽量かつ硬い衝撃で、主として、イスの移動音やスプーンを落とした時のような 中・高音域の遮断性能を指す。
軽量衝撃音を和らげるのは意外と簡単で、床材、カーペットのグレードアップで対応できる。
マンションのフローリング材の下にゴムのクッション材を挟むことで軽減を図るものが多いが、 カーペット敷きが一番有効である。 LL-40 ほとんど聞こえない LL-45 サンダル音は聞こえる LL-50 ナイフを落とすと聞こえる LL-55 スリッパでも聞こえる LL-60 はしを落とすと聞こえる
●品確法(住宅の品質確保の促進に関する法律) 2000年に施行された。分譲業者に対し、10年の瑕疵担保責任が義務付けられたほか、任意だが、 住宅の性能を第三者機関が客観的に評価し、住宅性能評価書を交付することができるようになった。
分譲マンションでは、殆どの物件で評価書を交付しているのが実態。
●住宅性能表示・住宅性能評価書 性能表示は、10項目について行われ、各々の性能を「等級」で表わす。等級は、1 が最下等。 項目によって、以下のように 1~5 までの幅がある。
①耐震性 (1~3)
②耐火性 (1~4)
③コンクリートの劣化対策 (1~3)
④維持管理・更新対策 (1~3)
⑤省エネ対策 (1~4) ほか
性能評価は、設計図だけで行われる「設計住宅性能評価」と、建築工事中の検査の後に交付する 「建設住宅性能評価書」の2種類がある。
●住宅性能保証 性能保証住宅登録機構が実施している住宅の品質と性能を保証する制度。
同機構に登録された建設業者の申請により審査を行い、合格した新築一戸建住宅の所有者に 対し、基礎、床、屋根など構造上重要な部分について最長10年、その他の部分については 1~2年の間、品質と性能を保証するもの。
保証期間内に不具合が生じた場合は、登録業者が無料で補修する。
●アフターサービス規準 建物及び設備等のそれぞれに対して瑕疵担保責任の存続期間 (例えば、雨漏りは10年など) を定めたもの。マンション業界などが自主的に定めて公布しているもの。
●壁芯面積・内法面積 同一面積の建物でも測り方で数値が変わるが、壁芯面積(パンフレット記載)は建築基準法により、 内法面積 (権利書に記載される面積) は不動産登記法による。
●瑕疵(かし)担保責任 瑕疵とは民法に使われている言葉で、商品や請負工作物の隠れた「きず」という意味。
瑕疵担保責任とは、瑕疵のある商品建物を供給した企業は、その瑕疵の責任を負わなくては ならないということである。
建築の場合は瑕疵の補修あるいは損害賠償をすること。
●瑕疵担保責任保険 ( 瑕疵保険) 住宅取得者を保護するため、
「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律 (住宅瑕疵担保履行法)」は、2009年10月1日以降に引き渡される新築住宅について、 建設業者および宅地建物取引業者に資力確保措置(保険への加入または保証金の供託) を義務づけている。
つまり、瑕疵があったら修復しますなどとマンションの売主が約束したとしても、倒産等で事実上 その約束が果たせなくなることがあり得るので、その担保のために義務付けたもの。
●東京都LCP住宅 2012年6月、停電時でもエレベーターや給水ポンプの運転に必要な最小限の電力を確保することで、 生活を継続可能とする性能を備えた住宅のこと。第1号に「グランドメゾン狛江(524戸)」が認定された。
●建築物環境性能表示 政令指定都市を中心に、全国の自治体が設けているもので、国の建築物総合環境性能評価 システムCASBEE(キャスビー)に準拠する形で運用している。
建築物環境性能表示は、自治体認証を与えるものではなく、建築主の自主的な環境配慮への 取組みを自己評価した結果を表示するもの。
自治体が定めた評価ツールというものを用いて 各事業者が評点をつけて行き、その結果を、「Sランク(素晴らしい)」から、「Aランク(大変良い)」 「B+ランク(良い)」、「B-ランク(やや劣る)」、「Cランク(劣る)」という5段階で表示するのが多い。
ちなみに、横浜市の場合では、「地球温暖化対策」「ヒートアイランド対策」「長寿命化対策」 「まちなみ・景観への配慮」の4項目と総合評価で最高ランクを5つ星で広告に表示している。 下図は東京都の場合で、広告等に表示することになっている。
●インターロッキング 雨水が染み込む性質を持つコンクリートブロックで、歩道に敷設される
●パーゴラ( pergola ) つる性の植物を絡ませるための棚。住宅の軒先や庭、マンションの敷地内公園に設置する。
●FRP 繊維強化プラスチック( せんいきょうかプラスチック、Fiber Reinforced=強化された Plastics )は、 ガラス繊維などの繊維をプラスチックの中に入れて強度を向上させた複合材料のこと。 様々な分野の製品に用いられているが、マンションではユニットバスの浴槽として採用されている。
●アイランド型キッチン キッチンの作業台を壁から離し、独立させたもの。多人数でクッキングするのに適している ●独立型キッチン リビングやダイニングなど他の部屋から独立しているキッチンのこと。
●カウンターキッチン 対面式キッチンともいい、キッチンで家事を行いながらも、リビングダイニングルームにいる家族と 対面で会話ができる向きのキッチン。キッチンのワークトップの先、ダイニングルーム側に カウンターがついていることが多いので、こう呼ばれる。
●対面式キッチン カウンターキッチンともいい、キッチンで家事を行いながらも リビングダイニングルームにいる子供 などと対面で会話ができる向きに造られているキッチン。
●ラッチ・耐震ラッチ( latch ) 本来の用途は、ドアや門の掛け金のこと。 マンションでは、食器棚やキャビネットの扉などについている掛け金を指す。地震の際、食器棚 などから収納品が飛び出すのを防ぐために工夫された掛け金のことを「耐震ラッチ」という。
●ヌック( nook ) 原義は「部屋の隅・コーナー」のこと。キッチンの奥や、リビングとキッチンとの間に設けられた 場所のこと。
朝食など家族の日常の食卓として利用される家族のためのスペース。
または、忙しい出勤前に 朝食を簡単に摂るときのカウンタースペースなどを指す。
●24号給湯器 「水温+25℃」のお湯を1分間に24リットル出すことのできる能力をもつ給湯器。一般的な分譲 マンションに多い。コンパクトタイプでは20号が使われる。
●足元温風機 キッチンの足元から温風が吹き出すようにしたもの。マンションでは、一戸建て住宅ほど 寒くないため、最近は採用例が減っている。
●ニッチ( niche ) 経済学では、市場の隙間を言うが、建築では、壁をくりぬいて作った小さなくぼみのこと。 花瓶、小物などを置く飾り棚として利用する。玄関を入った正面の壁などに見られる。
●三和土(たたき) 玄関から土足で入って来られる土間の部分のこと。土に石灰や水を混ぜて、たたき固めて 仕上げる土間工法。
●サービスルーム・フリールーム マンションの間取りの表示では、3LDKとか4LDKという一般的なもののほか、 2LDK+S(またはF)といった変形が見られる。見た目は3LDKと変わらないが、窓が大きく 取れないなどの理由で建築基準法に定める採光基準を満たしていないため、居室としての 表示ができない。そこで、仕上げは居室(洋室)でもサービスルームやフリールームなどと 表示したもの。
●DEN(デン) 英語で巣、根城という語源があり、住宅用語としては私室(書斎・仕事部屋)という意味で使われる。
●スロップシンク 屋外やバルコニーなどに設置される底の深い流しのこと。汚れものやガーデニング用品、 アウトドアグッズの洗浄などに利用される。
●開放廊下式マンション 共用廊下が外に面しているマンションのことを指し、廊下の方側は落下しないための壁や柵を 一定の高さまでに設ける。片廊下式マンションと呼ぶこともある。
このタイプは、共用廊下に面した居室のプライバシーが損なわれるおそれがあり、 マンション開発・設計者は様々な工夫を凝らしている。
また、雪国では廊下に雪の吹き溜まりができるため、玄関前に天井面まで届く簡易な柵 (防雪スクリーン) を設けて防ぐ工夫をしたものが多い。
●中廊下式マンション 真ん中に廊下があり、その左右に住戸があるマンション。
廊下の片側が外気に面していないので、 床を絨毯貼りにし、ホテル内部に似せて高級感を謳うマンションが多い。
中廊下式マンションの場合、廊下の幅は1.6メートル以上なければならない。
また、外気が入らない ため、冷暖房・換気装置が必要になる。 写真は「シティタワーズ豊洲ザ・シンボル(住友不動産) 」の内部。
●二重サッシ 防音、断熱などのため、サッシが二重に取り付けられた窓のこと。
窓をダブル設置するのは、遮音 性能を高めるため。
飛行場や高速道路の近くでは、以前から騒音防止の目的で二重サッシが採用 されていた。
二重サッシは「複層ガラス」と混同されやすい。「ガラスが二重の窓」と理解されることが多いからだ。
しかし、二重サッシは複層ガラスとはまったく別のもの。窓にガラス戸を二列設置するもの——それが 二重サッシ。
これに対し、複層ガラスはガラス戸にはめ込まれるガラスが複層(2枚以上で構成される)になって いるものを指す。
複層ガラスは、あくまでもガラスの構造を指すもの。
二重サッシは、ガラス戸をダブル設置するもの、という違いがある。
二重サッシの外側の窓には 複層ガラスを使う」といったこともある。
●複層ガラス(ペアガラス)・Low-E 複層ガラス 複層ガラスとは、複数枚の板ガラスを重ね、その間に乾燥空気やアルゴンガス等が封入された (または真空状態にした)中間層を設ける形で1ユニットを構成するガラスを指す。
一般的な窓は1枚ガラスだが、最近の分譲マンションでは「乾燥空気サンドイッチ型」の複層ガラス を採用したものが普通になった。
少し高級なマンションでは、Low-Eタイプも増えている。
Low-E とは、Low Emissivity(低放射)の略で、複層ガラスのうち、その内面部に特殊な金属膜を 設けたものをいう。
外側ガラスの内面側に特殊金属膜を設けたものを遮熱高断熱複層ガラス、 内側ガラスの外面に設けたものを高断熱ガラスとする場合が多い。
施工地域の寒暖や建物開口部 (採光する窓)の向きによって使い分ける。
金属膜が放射による熱の伝達を抑えるため、従来の複層ガラスに比べ断熱性能が高い。
尚、ペアガラスは複層ガラスと同義だが、商標登録しているメーカーの旭硝子社のみが使用できる 名称である。
●琉球畳(りゅうきゅうだたみ) もともとは沖縄地方で栽培されていた、カヤツリグサ科の「七島イ」(しちとうい)という植物を使用した 畳のことを琉球畳と呼んでいた。
現在は、畳表に使用されている素材(一般的なイグサや化学素材等) に関係なく、半畳サイズ(正方形)で縁無し畳を、琉球畳というケースがほとんどである。
●長押(なげし) 柱同士の上部などを水平方向につなぎ、構造を補強するために、柱の外側から打ち付けられた もの。
古代の寺院建築では部材も厚く、本来の構造的な意味合いが強かったが、住宅では次第に 部材も薄くなり、構造的な意義は乏しくなり、もっぱら装飾的な部材になった。
一般に「長押」と呼んでいる和室にあるものは、本来は内法長押(うちのりなげし)という。
●鴨居 和室の襖や障子などの建具を立て込むために引き戸状開口部の上枠として取り付けられる横木。 建具を滑らせるために溝を彫られる。下部に取り付ける敷居と対になっている。 簡単に言えば上部に渡されているレールや溝の付いた水平材のことである。
●巾木(はばき) 壁の最下部(床と接する部分)に帯状に取り付ける仕上げ材。壁の保護及び壁と床の見切り材 おさまりを美しくする目的として用いられる。木・石・タイル・テラゾー・プラスティックなどが使われる。
●廻り縁(まわりぶち) 天井面と壁面が接する部分に取り付けられている細長い棒状の化粧材のこと。
●既存不適格物件 建築当時は建築基準法に則っていたが、その後の法改正には対応(適合)していない建物
●現状有姿 不動産の売買契約書には、「現状有姿で引き渡す」という文言(もんごん)があり、 主に中古物件に出て来る。
これは、契約したときの不動産の状態と、実際に売り主が買い主に不動産を引き渡すときの 不動産の状態が異なることがあるための明示で、引き渡しまでの間に新たな補修箇所が発生 したような場合を想定している。
「現状有姿」とは、このように契約締結から引渡までの間に売買の目的物の状況に変動があった 場合でも、売主は契約締結の際の状況を復元して引き渡す義務はなく、引渡時の状況のままで 引き渡すことを定めた条文である。
尚、「現状有姿で引き渡す」などの文言があっても、「瑕疵担保責任が免責される」ことには ならない。
そこで、中古住宅の個人間売買では、「瑕疵担保責任が免責される」旨を契約書に 明記するのが普通である。
●住宅履歴情報 住宅の設計・施工・修繕などに関する情報を、履歴として蓄積したもの。
まだ、緒に付いたばかりだが、徐々に増えつつある。
これがあることで、中古住宅への信頼感が 増し、中古住宅の適正な価格が算定されるとともに、中古取引が活発になることが期待されている。
●コーポラティブハウス 居住しようとする複数の人たちで組合を作って、土地の取得から建物の設計から工事の発注 まで行なって建設したマンション。オーダーメードにこだわり、個性的な住まいを求める人たちが 寄りあって建設する。
建築士がコーディネーター役になって、候補地を探し、組合員を募集する 形で進行するケースが多い。
デベロッパーが関与しないので安価に建設できるとされるが、実際はそうでもない。
●公示価格 地価公示制度は、地価の安定と正常な市場機能を働かせることを目的に、昭和44年に制定 されたが、第1回の公示価格は翌45年4月1日に発表された。全国に1万数千点の標準地を設定し、 毎年1月1日現在の「正常な価格」が調査され、4月1日に国土庁から官報を通じて公示される。 「正常な価格」とは、売り手にも買い手にも偏らない客観的な市場価格とされる。
実際には、過去1年間の取引事例を集め、年間を通じた地価変動をならした価格であるため、 1月1日現在の瞬間値ではない。
また、この方法では、実勢価格との間に大きな差が生じているとも言われる。
●基準地価格 国土利用計画法に基づき、全国で約3万数千地点について毎年7月1日時点で、各都道府県が 調査し判定した価格。
価格判定に当たっては、公示価を基準にすることとされており、 調査時点がちょうど半年ずれることもあって、公示価格とは相互補完関係にある
●路線価格 国税庁が相続税や贈与税を課税するに際し基準とする、主要道路に面した土地1㎡あたりの 課税上の評価額。全国11の国税局等が、それぞれ「土地評価審議会」の意見を聞いて決定する。
●固定資産評価額 土地や建物などの不動産を購入すると不動産取得税が、保有していると固定資産税という税金 がかかる。
この税金の額を算出する際の基準となるのが、「固定資産評価額」である。
固定資産評価額は、総務大臣が定めた固定資産評価基準に基づき、知事または 市町村長が決定する。
固定資産評価額は、公示価格、路線価、実勢価格、不動産を購入したときの価格などとは 違うもので、一般的に、固定資産評価額は、土地なら公示価格の7割程度、建物なら新築の場合で 建築費の5割から7割程度といわれている。
(建物は築年数が経つにつれ固定資産評価額も下がって行く)
毎年6月前後に都税事務所や市区町村役場から送られてくる固定資産税の納税通知書には、
「平成○○年度固定資産税・都市計画税 課税明細書」という明細書が同封されて来るので、 その書面で自分の所有する不動産の評価額を知ることができるほか、不動産を管轄する都税 事務所や市区町村役場へ依頼すれば、「固定資産評価証明書」という証明書を発行してくれる。
●表示登記・標題登記 建物を新築した場合には、1ヵ月以内に建物表題登記を行わなければならないことになっている。
建物表題登記とは登記簿の表題部に建物の所在、使用目的、構造や規模、いつ建てられ 誰が所有者か、などの情報を登録する手続きのこと。
平成16年6月18日に不動産登記法改正により、表示登記から表題登記と名称が変わった。
●保存登記 新築住宅を取得したとき、建物については所有権の保存登記が必要になる。
人間の誕生に例えると、 出生届を出して戸籍に記載されるのと同じ。
●登録免許税・登記料 不動産の登記(他にも特許なども)を登記簿に記載する際に課税される国税が「登録免許税」で、 所有権移転や抵当権設定など登記の種類によって税率が決められている。
納税義務者は、売買なら買い手側、すなわち登記を受ける者で、課税標準額は時価となって いるが、時価とは市町村の固定資産税台帳に記載された金額のこと。
新築建物は台帳に記載がないので、法務局が建物の構造等によって定めた認定価格を用いる。
登記料とは、登録免許税に司法書士・家屋調査士に支払う報酬や交通費等の実費を合計 したものを指す。
●定期借地権・普通借地権 定期借地権は、平成4年8月1日から施行された「新・借地借家法」に登場した初めての概念 であり、借地権の新形態。
旧法では、地主側に正当な事由がない限り借り手の意思だけで 借地契約が更新できたため、地主側から見ると「土地は一度貸したら二度と戻らない」という 意識が強く、宅地供給の阻害要因とされて来た。正当な事由が曖昧で、ほとんど該当する例が ないためであった。
こうした状況を見直すために、契約期間が終了したら必ず返還することを定めた定期借地権が 創設された。 新法では、従来からの「普通借地権」と「定期借地権」の2種類に、さらに定期借地権は 「一般定期借地権」と「事業用定期借地権」、「建物譲渡特約付借地権」の3種類に分けられている。 借地権付き分譲マンションの場合は、普通借地権、または一般定期借地権のどちらかである。
尚、どちらの借地権も賃借権と地上権の2種類に分かれる。
●リノベーション( renovation ) 壁紙や床の材料を貼り替える程度の「リフォーム」と区別し、設備の刷新や間仕切り変更といった 大掛かりな住宅改修のこと。
●リバースモーゲージ( reverse mortgage ) 自宅を担保にした高齢者向けの年金型融資制度。
所有者が死亡したとき後に、融資元が自宅を 処分して返済する。
手がけているのは、武蔵野市の自治体と三井住友信託など、ごく一部の金融 機関に限られており、あまり普及していない。
●レインズ 不動産流通機構の近代化のために企画された不動産情報ネットワークのこと。
建設大臣(現国土交通大臣)の指定を受けた4公益法人で運営されている。
Real Estate Information Network Systemの頭文字をとってREINS(レインズ)と呼ぶ。
不動産情報規格(広告の表現など)の標準化、標準的システムの開発、流通機構間の提携強化 などを図り、
不動産業者による情報共有を容易にし、消費者に正しい情報を伝えることに 役立っている。
●リロケーション( relocation ) 転勤などで一定期間だけ転居する人の住宅を預かり、賃貸住戸として貸し出し、賃料の徴収や 日常的な管理点検、明け渡しの保証等を請け負う業務形態のこと
●リセールバリュー( Resale Value ) 本来は証券取引用語だが、近年は不動産売買でも用いられるようになった。転売するときの 価値・価格のこと。
●PBR(不動産PBR) 株式用語から転用したもので、取得した不動産を賃貸したら何年で元が取れるか表わす指標。
Price Book Value Ratioの略。数値が小さい方が、収益性は高いことになる。
東京カンテイ社が推奨している。
●PER(不動産PER) 中古マンションの価格が新築分譲時の何倍になっているかを表わす指標。
Price Earnings Ratio の略。東京カンテイ社が推奨している。数字が大きい方が良い。1を超えていれば値上がり、 1未満は値下がりとなる。
●パース パースペクティブ( perspective drawing )の略。透視図のこと。
設計図をもとに遠近法によって 作図した図面で、一般に建物の完成予想図を描くのに用いる。
●ライフステージ 人の生涯を少年期、青年期、壮年期・老年期などに区切った、それぞれの段階を指す。 家族構成、支出などはそれぞれのステージで変化するので、あらかじめそれを見込んだ人生設計や マイホーム計画、ローン返済計画が不可欠となる。
●ディンクス(DINKS) Double(ダブル)Income(インカム)No Kids(ノーキッズ)の略で、「子供のいない共働き家庭」 のこと。